第9回絵本屋さん大賞1位の「もうぬげない」の感想と考えること

第9回絵本屋さん大賞1位の「もうぬげない」の感想と考えること

第9回絵本屋さん大賞1位の「もうぬげない」の感想と考えること

 

 

「もうぬげない」のあらすじ

 

この絵本は、服がひっかかって脱げなくなって
いるおドジな男の子が主人公。

 

最初のページの絵、とても身近に感じるのです。

 

 

うちの子もお風呂で服を脱ぐ時に、
うまく脱げずに同じ状態になっていることが!

 

お母さんが男の子の服を脱がせようとすると
「自分で脱ぐ!」と意地を張る。

 

何とか自分で脱ごうと努力をするけど
ダメだ・・・脱げない・・・

 

ということで、服を脱がずに生活をすることを
考える。ジュースの飲み方も工夫をしちゃう。

 

 

 

が、しかし!

 

お腹が冷えてきたので、服を脱がずに生活する
ことから早くも挫折。

 

先にズボンから脱げば、服が脱げるかも!と
バタバタとし始める。そして・・・

 

無念・・・なす術無し。万事休す。絶体絶命。

 

 

そこに救いの手が!
結局お母さんに助けられちゃう(笑)

 

 

そして、エンディング。あっ、最初のページと
同じ状態。この男の子、やはりおドジですな。

 

 

 

絵本の感想と「ねらい」について考える

 

この絵本で伝えたいことは何なのか僕なりに
解釈してみた。

 

服のまま過ごしちゃおうとした男の子からは

 

自分の望まない状況や環境でも、一度受け入れて
工夫したりして、その状況を楽しんでしまおう!
というように感がることも必要だよと伝えている
のではないかと感じたよ。

 

そして、お腹が冷えてやっぱり服を脱ごうとする
ところ、そして、ズボンから脱ごうとしてどうにも
ならない状態のところからは

 

諦めずに、色々と動いてみても必ずしも成功する
わけではないということ、そして、逆にドツボに
はまってしまうことがある!という厳しさを
伝えているのではないかと感じたよ。

 

お母さんが服をポイポイポイと脱がせてくれる
ところでは

 

でも、やっぱり諦めなければ、最後の最後に助けが
入ることもあるんだよ!ということを
伝えないのではないかと感じたよ。

 

最後にまた、服が脱げなくなっちゃうところでは

 

やっぱり、おドジはおドジなんだよということを
感じたよ。

 

まぁ勝手な解釈ですけどね。ただ、面白いだけで
なく、何か伝えようとしていることがあるのでは
ないかと思ったわけです。

 

 

5段階評価

 

この絵本の僕の個人的な評価はこんな感じ〜
それぞれの項目は5段階評価ね。

 

見易さ・読みやすさ 4 :ヨシタケシンスケさんのイラストは抜群の安定感。
子どもの反応 4 :服が脱げない状況が自分と同じ〜って笑っていたよ。
子どもに読ませたい 4 :人生には障壁があるものだと伝えられるね(笑)
大人も楽しめる 4 :おドジな男の子を愛おしく思えちゃうよ。

 

この作品は、第9回MOE絵本屋さん大賞
第1位。その他、ボローニャ・ラガッツィ賞の
優秀賞や色々な賞を受賞しているよ。